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探偵の料金は内訳で比べる

公開

探偵の料金を調べると、同じ調査でも金額の幅が大きく見えます。これは、何を含んだ金額なのかが事務所ごとに違うためです。総額だけを並べても比べたことにならないので、内訳で見ることになります。

条文が求めているのは概算額と支払時期

探偵業法8条1項は、契約前に書面で説明する項目を並べています。その7番目が、対価その他、依頼者が支払わなければならない金銭の概算額と支払時期です。

「概算額」であって確定額ではありません。調査は状況で伸び縮みするので、先に確定できないことがあるためです。それでも概算は出す義務があります。項目の全体は契約前に説明される9つの項目にあります。

つまり、金額の話を口頭で済まされる状態は条文の想定と違います。

国民生活センターが挙げている確認事項

公的な窓口も、確かめる点を挙げています。

複数の事業者から見積もりを取り、調査方法や料金の内訳、キャンセル料等について説明を受け、比較検討しましょう。

出てくるのは3つです。調査方法、料金の内訳、キャンセル料。金額そのものではなく、その中身を聞くように書かれています。

内訳として聞くこと

見積もりを見比べるときに、揃えて聞くとずれが見えます。

聞くことずれやすいところ
何にかかる金額か調査員の人数と時間か、案件ひとつぶんか
実費は別か交通費・宿泊費・機材・報告書の作成
延長したらどうなるか追加の単価と、上限があるかどうか

同じ「30万円」でも、実費が別なら総額は変わります。延長の扱いも、上限が決まっているかどうかで見え方が変わります。

キャンセル料は、着手の前と後で分かれていることが多いので、どの時点からいくらになるのかを聞きます。契約後の書面には、解除に関する定めがあるときはその内容を書くことになっています。契約後に受け取る書面の8項目にまとめました。

成功報酬という言い方に注意する

成功報酬と書かれている場合、何をもって成功とするかが決まっていないと、あとで食い違います。写真が撮れたら成功なのか、相手の所在が分かれば成功なのかで、支払う額が変わります。

契約後の書面には、調査の内容・期間・方法と、報告の方法および期限を書くことになっています。成功の定義は、この項目と揃っているかで確かめられます。

成果が出なくても支払いは生じる

成功報酬の話には続きがあります。国民生活センターは、調査が終わったあとの支払いについてこう書いています。

一般的には、契約書に記載された調査内容が行われれば、契約業務が履行されたことになります。

契約書に書かれた調査が行われていれば、望んだ成果が出なくても支払いの義務が生じる、という考え方です。

つまり支払いを決めるのは結果ではなく、契約書に書かれた調査の中身です。見積もりの段階で見るべきものも、そこから決まります。何時間の調査を、何人で、どの方法で行うのか。そこが具体的に書かれていないと、後から比べる基準がなくなります。

調査が不足していたなど事業者側に落ち度があった場合は別で、完全な履行や返金を求められることがあります。その場合の窓口は解約と料金でもめたときの窓口にまとめました。

「被害金を回復する」と言われたら

料金の話とは別に、はっきり避けるべき説明があります。

「被害金を回復する」といった説明を受けた場合には、その探偵業者との契約は避けた方が良いでしょう。

国民生活センターがこう書いています。お金を取り戻す交渉は法律事務にあたり、探偵業務ではありません。探偵業法6条も、届出をしても他の法令の制限は外れないと定めています。線引きは探偵にもできないことがあるにまとめました。

見積もりを複数取る意味

国民生活センターの一文は「複数の事業者から」で始まっています。金額を下げるためではありません。内訳の書き方が事務所ごとに違うので、1社だけを見ても、その書き方が普通なのかどうかが分からないからです。

2社の見積もりを並べると、片方にしか無い項目が浮かびます。たとえば報告書の作成費が別立てになっている、機材費が実費として立っている、といった違いです。そこが聞くべきところになります。

同じ理由で、金額を先に言われる進み方には注意します。条文が求めているのは、概算額と支払時期を書面で説明することです。書面が出る前に金額だけが動く場合、比べる材料がそろっていません。

相場という言い方について

「相場は◯万円」という書き方をよく見かけますが、公的な統計として出ているものは見つかりませんでした。比較サイトに並んでいる金額は、事業者の表示を集めたものです。

このサイトでは、公式サイトに文章で書かれている金額だけを扱います。「◯万円〜」という下限だけが示されている場合は、その下限が何を含んだ金額なのかまで確かめないと使えません。

料金の前に確かめること

料金を比べる前に、届出が確かめられるかを見ておきます。2024年4月1日から、届出の標識を自社のウェブサイトに掲示する義務があります。探し方は届出をサイトで確かめる手順に、届出の意味は探偵になるのに資格は要らないにまとめました。

依頼するときに自分が渡す書面もあります。中身は依頼する側にも書面の義務があるにあります。

まとめ

  • 契約前に、金銭の概算額と支払時期を書面で説明する義務がある
  • 国民生活センターは、料金の内訳とキャンセル料の確認を挙げている
  • 実費が別かどうかで総額が変わる。延長の単価と上限も聞く
  • 成功報酬は、何をもって成功とするかが決まっていないと食い違う
  • 契約書どおりの調査が行われれば、成果が出なくても支払い義務は生じる
  • 複数から取るのは値下げのためではなく、内訳の書き方を比べるため
  • 「被害金を回復する」という説明が出たら契約を避ける

総額ではなく、何が入っているかで比べてください。

出典